HUNTING VEST
完成されたわけでは、けしてありませんが
TATAMIZEが毎シーズン提案している商品を5型ご紹介いたします。
三番目は HUNTING VEST
TATAMIZEを、僕が全部作っていたときは「ハンティング」という名のついたアイテムは
必ず毎シーズン作っていました。
ハンティングジャケットとハンティングベスト。 非常にハイスペックなアイテム達で、自分で作っておいてなんですが、ものすごく生産が大変でした・・・。
ですが、工場生産になり『ハンティング』と付くアイテムは しばらく作りませんでした。
理由は、『製品として』作らなくてはいけないからです。
僕が当時作っていたものを そのまま工場の生産に落とし込むのは、非常に難しく、また
どこか、その当時の空気感を感じるものが多く その部分でも変更が必要だと感じていました。
今年、TATAMIZEとして、これからも生産していきたいベストが出来ました。
まだ、商品としては『新人』ですが 僕は自信を持ってお勧めできます。 手にしていただいた方の元で、これから じっくりと育っていってくれたら幸せです。
このハンティングベストは、何よりも『被り』であることが特徴です。
『プルオーバー』というのは いちいちボタンを下まで外す必要がない合理的な服の仕様として、ワーク・ミリタリー・スポーツウエアの中で存在してきた仕様です。実は、それはハンティングウエアにも活かされました。
プルオーバーのハンティングベストというのは存在します。勿論、希ですが やはりその合理性に目を付けた当時存在したメーカーから、数型生産されていました。
プルオーバーは、合理的なほかに 洋服として色々な『面白さ』を生み出します。僕が好きなのはそこです。
まずは、そのバランスです。開く部分(前立)とその下の分量のバランス。更に見ごろにポケットが付けられることで バランスの面白さが増します。
そして、プルオーバーゆえ、『タイトすぎると着られない』という難点をクリアしようとする部分にもまた、面白みが生まれます。
身幅を広くしたり、前たてを長くしたり(開きを大きくしたり)、このベストのように、サイドをzipで開くようにしたり。
やはり『デザインでは無いデザイン』。その、計算されていない面白さが魅力になっています。それはワークウエアやミリタリーなど ユニホームをべーすに持つカジュアルウエアにとって、無くてはならない要素の一つです。
ベストのように『レイヤード』することが前提のアイテムに求められるのは、合わせやすさ。
前開きのベストだと、開けるか閉めるかで表情は変えられますが、実はそこが悩むところ。
プルオーバーの場合、前を下まで開けることはできませんが、何といってもすっぽりと『収まりがいい』
by tatamize66
| 2012-09-21 23:19